旧の原稿です。なるべく早く改訂します。

ルーン文字名称

 ルーン文字はそれぞれが名前を持ち、いわゆる表音文字ではなく、表意文字とされる。一つ一つに意味があることは、単に覚やすいので個々に名前を付けたとか、オカルト関連ではそれぞれに重要な意味があり魔力があるだのとかと様々に解釈されております。

 ルーン文字学者間でもこのことには様々に解釈されており、喜んでこれらのルーンの名前を魔力があっただのと論じる人、名前があってもそれにはたいした意味はないと言っている人と様々です。

 オカルトや占いで使用されている標準ゲルマンルーンの名称。正直な話をすると、標準ゲルマンルーンの文字名称というのは当時どこかに記録されていたというのではなく、後に推測された推測形であるということに要注意。その情報源というのはどこにあったかというと、英国や大陸で行われた中世以降の古物研究で記された写本である。いわゆるそれらは「当時活躍していない、生きていない、活躍していない」ルーン文字と理解される。それらの写本にはルーン詩、ルーン、ルーンの音価、ルーンの名称が記されている。個々のルーンには当時は名前があったというのはそこから推測され、そのルーンの名前がどうゆう意味があったというのを示すのは、ルーン等からわかったりします。しかしながら、これはその当時のことを反映していたりで、昔の伝統を必ずしも受け継いでいるとも断定もできなかったりします。

 ルーンの名前とルーンの名前の持つ意味(魔力)というものを言い切るのは非常に難しいと思います。ルーン文字の起源がいまいっぽ断定できないように、その発達の過程があまりわかっていないということも要因だと思います。が、実例として確かに単体のルーンでその意味&魔力を求める碑文というものが残っているのも事実です。が、それがルーンの発生当時からあったのか、発達の段階で出来上がったのかは言い切るのは難しいと思われます。

 まぁ、だから占いやオカルトで取り上げられているルーン文字は「生きていない」ルーン文字をアレンジしたもので、「創られたかもしれない」ルーン文字を使用しているってなわけで・・・。古物研究を利用しているというようなわけで・・・。ということで、わりかしルーン文字学者は名称やルーン詩をあまり取り上げない傾向もあったりします。厳密にいうと、ルーン文字の研究と、ルーン文字の古物研究の研究とは異なるんだと思います。私自身の個人的見解は「写本のルーン文字」(いわゆる生きていないルーン文字)は「北欧神話、エッダ、サガ」といったような文学の分野にもさも似たり・・・。正直、歴史、考古学ではありませんのでよろしく〜。

fehu
家畜、金
家畜(動産)は富の象徴
eihwaz
イチイ
魔法と結びついていたと思われる。固さ、丈夫の象徴。イチイは魔力を避けるための護符に使われた
uruz

野牛の象徴。牛は豊穣神フレイへの神聖なささげものである。
perth-
不明
古代ゲルマンでは不明。古期英語ではさい筒
thurisaz
巨人
古期英語ではサンザシ。古期北欧語では巨人、怪物、魔物。古代北欧ではこのルーンは女性を病気にする力があると信じられていた。
algiz
不明
名前は不明であるが保護、防御の意味があったと思われる
ausuz

古期英語詩では知恵、言葉の象徴
sowulo
太陽
暖かさ、健康、多産などの象徴
raido
乗馬、旅
旅の護符。生者、死者の両者への旅の護符
teiwaz
チュール軍神
勝利の象徴
kaunaz,kenaz
松明
明るさ、暖かさの象徴。古期北欧語では腫瘍
berkana

多産の象徴。春の新しい息吹の象徴。
gebo
贈り物
元々は人から神への生贄、神から人への儀式
ehwaz

神聖な生き物の象徴
wunjo
喜び
元々はゲルマン語*wulthuz(栄光)、神ウルと結びついていたか、winjo(牧草地)と結びついていたとも推測される。

mannaz

文字通りの人を示す他、伝説的な祖先の象徴化
hagalaz

自然の力による破壊
laguz

豊かさへの祈り。古代北欧では安全な海の旅を祈願した。
nauthiz
欠乏、貧窮、束縛
霰ルーン、氷のルーンと関連していたと思われる。北欧文学には信じている女にだまされたくなければ、Bルーンを角杯と手の甲に彫って、このルーンを爪に記したとある。
inguz
神イング
インガウォーネスの英雄の信仰。多産信仰。
isa-

ゴート語のiizから由来
othila,othla
相続された土地、故郷
Fルーンの動産に対する不動産、富の象徴
jera-
年、収穫期
豊かな収穫、生命の象徴。
dagaz

光、成功、多産の象徴。太陽信仰と関連する。
闇の恐怖への防御

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