注:かなり昔に作ったもので、かなりいい加減に作っているので、固有名詞などかなりいい加減なカタカナ表記になっているのでご注意ください・・・。固有名詞は一応は古アイスランド語のテキストから拾い出しはしていますが、カタカナ表記は・・・。信じないように・・・。

すみません、あまりに不十分でできなので、近々、原テキストも参考にしてずっとましなのに改装します・・・。


ユングヴァルのサガ


スウェーデンに地方豪族のエイムンドの息子の9才のユングヴァルという少年がいた。この少年は当時のスウェーデンの王オラーフ王を訊ねる旅に出て、その時に父から高価な金の兜や宝石がはめ込まれた剣等を与えられた。王のもとにたどりついた時に、ユングヴァルは王にそれらのものを渡して父からの贈り物だと伝えた。

オラーフ王は彼に馬、鞍、船を与えた。ユングヴァルが帰路に着くときにオラーフ王の息子のオヌンドという彼と同じ年の少年が共に行きたいと望み、共に旅をした。彼らがエイムンドのもとにやって来た時に、彼が歓迎をしに出てこなかったので馬から下りて館の外で待とうとしたオヌンドにユングヴァルが馬に乗ったまま館の中に入ろうと言った。彼らは騎乗したまま館に入り、エイムンドの前に現れた。

エイムンドがなぜこのような事をするのかと訊ねるとオラーフ王は彼がやって来た時に、外で家来達と共に歓迎しに出てきたのに、エイムンドがそうしてオヌンドを歓迎しに出てこなかったのでそのためにこのようにしたと言った。

この後もユングヴァルはオヌンドと共にオラーフ王とエイムンドの間を行ったり来たりしたり、オラーフ王のために働いたりして名声をあげる。成長するにつれて財産を増やし、自身の領土で王のようにしていたので、オラーフ王に王の称号が欲しいと頼んだが、それを断られ、そのために自身の王国を探すために東に向けて30隻の船で出発した。

まずロシアに行き、当時のロシアの王ヤリスレイフは彼を歓迎した。その時にユングヴァルがロシアを流れる3本の河の事を聞き、その源を聞いた。彼はその源を探しに再度旅にでた。

流れをさかのぼってしばらくすると、仲間の1人が勝手に上陸して巨人の館から銀の大釜を盗み出すが、巨人がそれに気付き後を追って来た。その時に、彼は釜の本体を足止めのために投げ、巨人はその釜を持っていそいそと帰って行った。取っ手だけを彼は持って帰った。

この後に違う仲間が上陸して今度はドラゴンの寝床を発見。そこから黄金のリングを盗み出した所、ドラゴンに気付かれそのボス・ドラゴンの毒液によって2隻が全滅する。

それからしばらく旅を続けると、住民がみな美しい白い大理石でできた町に到着した。とびきり美しい女性がおり、彼女はそこの女王でギリシャ語、ドイツ語、北欧語、ロシア語と当時のその東方の地で通用していた言語を使って話をした。彼女はシルキシフといい統治者であった。その国は異教徒(キリスト教からみたら)であった。

春になって彼らはまた旅立ち、高い崖に囲まれた滝にたどり着いた。その滝を越えるために船を綱で吊して滝の上に引き上げ、また再び水に浮かして再度、航海を続けた。その時円形の舟を漕ぎながらたくさんの者達が近づいてきた。その船を漕ぐ者達は飛ぶ鳥のように早くに進み、その中にその国の王がおり、彼の国にくるように言った。その王の名はヨルフといい、彼の王国はヘリオポリスといった。

ヨルフ王はユングヴァルを自らの町に招いた。ユングヴァルはその冬をそこで滞在し、河の源流を訊ねた所、ある泉から流れていることを知った。その泉を彼らはリンディベルティと呼んでおり、ガビという大きな渦巻きがある『赤い海』に向かってそれ以外の河がその泉から出ていると聞いた。河は赤い海に注いでおり、そこが世界の端であると考えられていた。

ユングヴァル達が航海してきた河には長い船に乗る海賊が出没し、その船は葦で覆われ、一見すると島に見えるという事であった。その海賊達はあらゆる類の武器と、火のついた飛び道具を持ち、武器よりも炎で殺戮をするという事であった。

そうしている間にその町の者が王を失脚させようと考えている事にユングヴァルが気付き、王にその事を助言したところ、王は彼に力になるように頼んだ所、ユングヴァルは源流を見つけた後に助けることを約束し、出発した。

その春にヨルフの王国から出発し、しばらくして大きな滝にたどり着いた。この滝がスコールのようなものを発生させていたので上陸する必要があった。その滝はあまりに高く、船をつり上げることができなかったので、隣の湿地を掘り運河をつくりさらに上流に行けるようにと数カ月土木工事を行った。

その後に巨人が家の外に立っているのを見つけ、巨人が家から立ち去った所をその家の中に入り込んだ。この家は1本の土の柱で支えられており、その柱に傷を付けて、巨人が帰ってくるのを待った。腰にたくさんの人間をぶら下げた巨人が帰ってきた時に、一斉に柱に石を投げつけ、家が崩れて巨人は押しつぶされたが、一本の脚が出ていた。そこをすかさずユングヴァル達が斧で攻撃して脚を切り取り、白い塩で保存して船に持ち帰った。

その後に5つの島を見つけたのでそこに近づいた時、そこからたくさんの投石が行われた。この後、敵が真鍮の筒を持ち出し、その筒から炎を吹き出して攻撃してきた。この筒に炎を送り込む時に、ふいごに風が送られる時に大きな音が発生した。ユングヴァルは矢に火をつけ、その炎を出す真鍮の筒に向かって矢を放ち、その筒を炎が逆流し、敵は灰と化した。

この後、すぐに彼らは河の源流にたどり着いた。そこには巨大なドラゴンがおり、その下にたくさんの黄金があった。ドラゴンが水を飲みに川辺に行った時に、その道に彼らは保存してあった巨人の脚を置いた。ドラゴンが帰ってきた時に塩をなめて巨人の脚を食べたので、喉が渇き、再度、川辺に向かった。そのすきをついてドラゴンの黄金を斧で切り取り持ち去った。

この後に彼らは要塞の町を見つけ、ソティという家来をそこを調べるために残した。この時に、彼の前に悪魔が出てきて、その前に遭遇したドラゴンについて語り始める。この町にある大きな館は毎晩、悪魔でいっぱいになることを伝えた。その悪魔は以前にスウェーデンのハラルド王という者がここにきて、渦巻きの中で無念の死をとげたことを伝えた。その王の旗がその大きな館に立っていることを教え、その旗をスウェーデンに持ち帰るように命じた。

ユングヴァルは旗を手に入れ、ヨルフの王国に戻った。その後にヨルフの弟のビョルフと戦う事になり、ユングヴァルは大きな車輪から刃が飛び出している武器、とげがいっぱいでている大きな鉄の球を作らせた。この武器でビョルフ軍を破り、敗走するビョルフ軍をヨルフが追いつめる。ヨルフが帰ってきた時に、王はユングヴァルを攻撃するように軍隊に命じた。あらかじめヨルフの裏切りを察知していたユングヴァルはすでに隊列を整えており、この兵器でヨルフ軍を打ち破る。

その後、そこを立ち去り、旅を続けたが、疫病が発生し、家来の半分以上が命を落とす。ユングヴァルが病に倒れた時に、すでにシルキシフの王国に着いていた。ユングヴァルは家来達に遺言を残す。財産の1/3は教会と聖職者に、1/3は貧しき者達に、1/3ユングヴァルの父と子に渡すように家来に命じた。首都のシトポリスに着いた時に、女王は彼らのもとにやってきたがユングヴァルがいないことに気がつき、それを訊ねた。

ユングヴァルの家来達は異教徒の女王に彼の亡骸を渡さないようにしたが、結局は女王の権力にまけて引き渡す。女王は高価な油で亡骸を保存し、棺に入れた。この後に、女王はユングヴァルの家来にスウェーデンに戻り、王にこの地をキリスト教にするために司祭をよこすように伝えるように命じた。ユングヴァルは1040年に25才で死んだと言われている。

この後に家来達は出発したが、分岐点に到着し、ここでもめる。ケティルは正確な方向に行きロシアに至るが、彼に従わなかったヴァルディマールはたった1隻でコンスタンチノープルにたどり着くこととなった。この後、ケティルはスウェーデンにたどり着き、この事をスウェーデン王に伝えた。この後にユングヴァルの息子のスヴェンが父の足跡をたどり、ロシアを越えてはるかな東方に向けて出発した。

この後、スヴェンの旅が続くんですが、はしょると、シルキシフに会い、その町を改宗し、大きな教会を建て、そこにユングヴァルの遺骸を置いた。その教会はユングヴァル教会と言われるようになった。(終了)


ユングヴァル石碑 | ユングヴァルがたどった旅程


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